Since 2024
KOBE Academic Talk
KOBEアカデミックトーク
若手研究者の活躍にむけて
KOBEアカデミックトークとは?
市内大学若手研究者が取り組んでいる研究内容に関して、地域の事業者をはじめ多様な市民の皆さんに、分かりやすくプレゼンします。
研究者と参加者の対話を通じて、大学研究への理解と関心を深め、大学と地域社会との結びつきを強化していくこと、また、知識の共有にとどまらず、参加者同士のネットワーク構築や大学研究の地域社会での活用、実装化を促進していきます。
あなたも、KOBEアカデミックトークで、
未来を切り拓く研究の世界に触れてみませんか?
Our Academic Talk Series
第1回
障害者の雇用促進と メンタルヘルスの向上
第2回
竹林の循環資源活用と適切な食塩摂取量の評価研究の最前線
Next!
第3回
第4回
自然と環境技術が育む持続可能な都市の未来
地域を紡ぐ人材づくりと地域資源の継承
Overall Schedule Flow
当日のスケジュール
プレゼンテーション1
ディスカッション
プレゼンテーション2
ディスカッション
交流会
Meet the Presenters
第1回 KOBE アカデミックトーク
開催概要
「障がい者の雇用促進とメンタルヘルスの向上」
参加者の声
「研究の社会的意義や大学の研究内容を知る
ことができる良い機会だった」
「超短時間勤務の制度について知り、刺激を
受けた」
「活動バランスに関するお話は、理解しやすく
非常に有益だった」
「具体的な制度の提案や実際の声をもっと
聞きたい」
神戸大学大学院 保健学研究科 リハビリテーション科学領域
助教 胡 友恵 さん
広島県出身。2013年神戸大学医学部保健学科 作業療法学専攻を卒業後、2024年3月に神戸大学大学院保健学研究科 博士課程後期課程を修了。2013年から精神科分野の作業療法士として2か所の病院で合計6年半勤務したのち、2019年11月から現職。
Tomoe Ebisu
神戸大学大学院 人間発達環境学研究科 人間発達専攻
助教 山本 健太 さん
兵庫県内の特別支援学校知的障害や聴覚障害のある子どもの担任として5年間勤務後、神戸大学大学院人間発達環境学研究科へ入学。大学院では自閉スペクトラム症のある方の記憶研究に従事。ドクター取得後、京都大学大学院人間・環境学研究科にて博士研究員として1年半在籍し、2021年10月より現職。
Kenta Yamamoto
Post-Event
Report #1
Expanding our horizon
2024年10月に開催された初のKOBEアカデミックトークでは、「障がい者の雇用促進とメンタルヘルスの向上」というテーマで、神戸大学の山本健太さん(人間発達環境学研究科)と胡友恵さん (保健学研究科)をお迎えし、プレゼンテーションが行われました 。
制度ではなく風土を創りたいー
病気や障害がある方の中には、仕事内容や人間関係のミスマッチ、体調の変動などにより、週30時間の安定した勤務が難しい方がいます。しかし、週1-2時間であれば働ける方も多くいます。山本さんは、週30時間勤務できる人を1人雇用するのではなく、超短時間勤務できる人を複数雇用することで法定雇用率を満たす新たな雇用モデルを提案し、その有効性について検証しました。
活動のバランスを良くする支援の開発に向けてー
日常生活における「活動」をバランスよく行うことが、健康と幸福に不可欠です。胡さんは、精神障害を持つ人の日常活動のバランスを聴き取るインタビュー用紙を開発し、その有用性を検証しました。このインタビュー用紙は、活動のバランスを効率的に把握し、精神障害を持つ人が望む活動をできるようにするための支援計画の策定に役立てることができます。
第1回アカデミックトークには38名が参加。障がいのある方々の社会参加と健康増進に関する最新の研究に触れ、研究者と共に、地域社会の未来を創り上げていくという大切な思いを共有しました。参加した方々からは「研究の社会的意義を理解する良い機会だった」「大学の研究に触れる貴重な場だった」「これまでにない新しい視点を得ることができた」など、高い評価が寄せられ、今後の進展に対する期待感高まるスタートとなりました。
Meet the Presenters
第2回 KOBE アカデミックトーク
開催概要
・日時: 2024年8月29日(木) 18:30~20:00
・テーマ:
「竹林の循環資源活用と適切な食塩摂取量の
評価研究の最前線」
参加者の声
「一般市民が親しみやすい内容でとても良
かった。質疑応答も活発だった」
「大変アットホームな雰囲気で、意見も言
いやすい」
「先生方と交流する時間もあり良かった」
「普段考えない視点に気づかされることも
多くあった」
神戸学院大学 現代社会学部 現代社会学科
講師 菊川 裕幸 さん
2011年岡山大学農学部を卒業後、兵庫県内の農業高校に8年間勤務。その中で、高校生の「最近、竹が増えてないですが?」の一言をきっかけに、高校生とともに竹研究をスタート。地域の資源である竹を農業にしっかりと利用するということを目的に100箇所を越える竹林を整備し、様々な竹の利用法を検討、模索中。2024年に京都大学大学院農学研究科にて農学の博士を取得。
Hiroyuki Kikukawa
神戸学院大学 栄養学部 栄養学科
臨床栄養学部門 助教 中川 輪央 さん
2009年神戸学院大学栄養学部を卒業後、管理栄養士と臨床検査技師の資格を取得し、国立病院機構中国四国ブロック東広島医療センターで管理栄養士として勤務。5年間の実務中に、糖尿病療養指導士や循環器病 予防療養指導士の資格を取得後、現職で脂肪や食塩といった栄養素と、脂質異常や高血圧、循環器系疾患との関連を主な専門領域として研究を進めています。現在は神戸大学大学院保健学研究科博士後期課程にも在籍中。
Wao Nakagawa
Post-Event Report #2
Expanding our horizon
22024年8月に開催された第2回アカデミックトークでは、「竹林の循環資源活用と適切な食塩摂取量の評価研究の最前線」をテーマに、神戸学院大学の菊川裕幸さん(現代社会学科)と中川輪央さん(栄養学科)をお迎えし、最新の研究成果を発表いただきました。食生活を通じた健康づくりや竹害対策を通じた自然環境の保全に関するプレゼンテーションが行われ、参加者は発表者との対話や交流を通じて、お二人の研究への理解を深めました。
竹の新たな可能性を探り持続可能な未来をー
竹林を整備すると、1日あたり1-2トンもの竹が伐採されます。菊川さんは、この伐採された竹を破砕機でチップ化して農業利用することで、竹林の整備と地域資源の循環的利用を促進するモデルを提案しました。竹チップの堆肥化や草花の培養土の代替資材、家畜の飼料など、様々な用途を模索しており、地域社会と協力して竹の新たな可能性を探り、社会課題の解決を目指しています。
食塩摂取量を正確に評価するためにー
高血圧の予防や改善には減塩が推奨されていますが、その食塩摂取量の正確な把握が重要です。中川さんは、食事調査だけでなく、尿検査による食塩排泄量の推定に基づく食塩摂取量の評価方法を紹介しました。尿検査のタイミングによって排泄量が変動する点に着目し、食塩摂取量を正確に評価するための最適な尿採取タイミングについて、研究成果を発表しました。
第2回アカデミックトークには25名が参加。今回のテーマは、一般の方々にも分かりやすい内容であったため、多くの参加者の関心を引きつけて、全体の成功につながりました。
Meet the Presenters
第3回 KOBE アカデミックトーク
開催概要
・日時: 2024年9月24日(火) 18:30~20:00
・テーマ: 「自然と環境技術が育む持続可能な都市の未来」
参加者の声
「若い研究者と直接話せる機会が非常に
良かった」
「多様なテーマを扱うことで新たな視点を
得られた」
「異なる分野の研究の話を聞くことで
研究活動の刺激になった」
「社会課題解決に向けたテーマ設定を
今後も継続してほしい」
神戸大学大学院 人間発達環境学研究科
助教 内山 愉太 さん
都市・地域計画、地理情報科学を専門とする。大学院修了後は、総合地球環境学研究所に勤務し、大都市の持続可能性を評価する指標体系の構築に携わり、都市地域の人口分布、居住環境の国際比較分析を、衛星観測データ等を活用して実施。金沢大学、東北大学、名古屋大学での勤務を経て神戸大学に着任。研究テーマとして、都市の生物多様性指標、環境格差、公共空間、地域資源に対する住民意識、都市・農村の包括的分析・実践に取り組んでいる。
Yuta Uchiyama
甲南大学 経済学部経済学科
講師 宮本 舞 さん
甲南大学卒業後、神戸大学大学院 経済学研究科へ進学、経済学で博士を取得。富山大学 研究推進機構 極東地域研究センター、関西外国語大学 短期大学部を経て、2022年4月より甲南大学経済学部、環境経済学を専門として勤務。
Mai Miyamoto
Post-Event Report #3
Expanding our horizon
2024年9月に開催された第3回アカデミックトークでは「自然と環境技術が育む持続可能な都市の未来」をテーマに、神戸大学の内山愉太さん(人間発達環境学研究科)と甲南大学の宮本舞さん(経済学科)をお迎えし、それぞれが、都市生活と生物多様性の新しい関係性、そして持続可能な社会を支える環境技術についての研究成果を発表しました。
都市生活と生物多様性の新しい関係性ー
コロナ禍を契機に、緑地・水辺や公共空間の重要性が再認識される中、自然体験の機会が少ない人々の存在が注目されてはじめています。内山さんは、環境格差を低減するために、都市地域の空間や生活のあり方を構想するための調査研究を紹介しました。この研究は、社会・経済の多様性と生物多様性の関わりを探り、持続可能な都市の未来を描くものです。
持続可能な社会に貢献する環境技術ー
持続可能な社会の実現に向けて、環境技術の開発と普及は不可欠です。宮本さんは、再生可能エネルギーや遺伝資源の技術開発が、政策や国際的な取り組みによってどのように影響を受けているかを、特許データの実証分析に基づいて発表しました。この研究は、環境技術の進展が持続可能な社会に貢献する具体的な道筋を示しています。
参加者からは、「異なる分野の研究に触れることで新たな視点を得た」という声が多く寄せられ、アカデミックトークが知的好奇心を引き出す場として高く評価されました。今後も、アカデミックトークは学術的なディスカッションの場を提供するだけでなく、参加者同士の意見交換や関係構築、新しいアイデアの創出の場として、進化を続けることを目指しています。
Meet the Facilitators
KOBE アカデミックトーク
ファシリテーター
第1回 宮川 潤さん
第2回 中務 庸子さん
第3回 宮川 潤さん
第4回 宮川 潤さん
SUNDRED株式会社取締役CFO兼GM West Region
MIRACLE SCIENCE INNOVATION株式会社代表取締役 CEO CoEvolution 合同会社代表
大阪公立大学研究推進機構特任教授
バイオコミュニティ関西アドバイザー
宮川 潤 さん
三井住友銀行にて、20年超電機・通信・メディア・IT業界を担当。国内外の様々な案件を手掛ける。
2021年2月より、関西圏のスタートアップエコシステム構築、産官学連携、オープンイノベーションを担当。2023年4月より独立。2023年11月、SUNDRED(株)取締役CFOに就任。新産業共創、地域における産業作りとしてリビングラボに尽力。2024年3月、大阪大学名誉教授 澤芳樹氏をエグゼクティブアドバイザーとするMIRACLE SCIENCE INNOVATION(株)を設立し、代表取締役CEOに就任。NakanoshimaQrossを舞台にライフサイエンス・ヘルスケア領域のインキュベーション事業をスタート。
Jun Miyagawa
神戸新聞社DX推進局 ユーザー・コミュニケーション部 中務 庸子さん
神戸新聞社で、13年間、記者として勤務。 社会部、明石総局などを経て、経済部で長 く企業取材を担当。食品・アパレルなどの メーカーや製造業などの記事・連載を数多 く執筆した。 2022年から記者部門を離れ、新設部署の DX推進局でデジタルマーケティングに挑 戦。電子版「神戸新聞NEXT」の会員管理 やプロモーション企画に取り組む。プライ ベートでは小学生男子2人の母。兵庫県西 脇市出身。
Yoko Nakatsukasa
Participant Feedback
80%以上満足
これまでのアカデミックトークに参加された方々 からは、高評価が寄せられています。
1-3回 参加者 計 86名
アンケート結果
52名回答
満足度 5段階評価
Future Academic Talk
Rian Abe
安部 梨杏 さん
神戸大学大学院
農学研究科 特命助教
Sachiko Doi
土井 祥子さん
神戸大学
学術研究推進機構 SDGs推進室 特務准教授
2025年1/23,2/25,3/27にも開催決定!